【円陣インタビュー】失敗OK !から始まる学びーー非認知能力を育む演劇教室
-114-1024x683.jpg)
〜失敗OK!から始まる学びーー非認知能力を育む演劇教室〜
東広島市をフィールドに、社会課題に対して「解決したい!」という熱意を持つ人が集まる共創型起業プログラム「円陣」。自ら課題解決に挑む「プレイヤー」、活動に伴走する「伴走者」、そして支える「サポーター」が一丸となって、より良い地域づくりのための実践に取り組んでいます。
今回ご紹介するのは、東広島市民ミュージカルに所属し、演劇を通した「非認知能力」の育成に挑む前村さんです。シアターゲームを取り入れ、表現力や協力する力を育む新しい学びの場づくり。その情熱の源と、活動に込めた想いを伺いました。
【円陣との出会い】
長年、市民劇団で演劇に取り組んできた前村さん。ある時期、うつ病を経験し再就職支援施設に通っていた際、周囲の人に演劇教室の話をしたことが転機となりました。相手から返ってきたのは、「その教室はどこにあるの?」という強い興味でした。
自分にとってはずっと身近だった演劇が、実は他の人にとっては遠い存在であることを知った前村さん。役になりきり、他者の気持ちを想像したり自分を表現したりする演劇の経験は、コミュニケーション力や想像力といった「非認知能力」を育てる力を持っています。この活動をなんとか形にしたいと考えていたときに出会ったのが、共創型起業プログラム「円陣」でした。
-122-1024x683.jpg)
円陣をきっかけに「教育」が動き出す
以前から「演劇教育をやりたい」というアイデアはありましたが、当時は「シアターゲーム」などの言葉が浸透しておらず、実現は簡単ではありませんでした。サポーターからスタートした円陣への参加も、周囲の後押しでプレイヤーへと転向。社会課題の解決に演劇が有効であるという確信が、少しずつ形になっていきました。
【演劇教室と非認知能力の繋がり】
前村さんの演劇教室は、セリフを覚えて演技を完成させることが目的ではありません。最も大切にしているのは、参加者が「安心して挑戦できる環境」をつくることです。
過去のコミュニケーションの失敗から、人と関わることを恐れている人もいます。だからこそ、「うまくできるか」よりも「やってみること」や「人と関わること」そのものに価値を置きます。シアターゲームを通じて他者の動きや気持ちを想像し、共同で場面をつくり上げる。この「失敗から立て直す経験」こそが、社会で生きていく力(非認知能力)を自然と育んでいくのです。
【演劇教室から社会課題へ】
演劇の大きな特徴は「疑似体験」です。自分とは異なる立場や状況(例えば加害者や被害者など)を演じることで、多角的な視点から物事を考える機会が生まれます。日常生活では経験しにくい感情と役として向き合うことで、他者への深い想像力が養われます。
円陣に関わることで、前村さんは自身の取り組みを社会課題と結びつけて考えるようになり、活動の意義が大きく広がったと振り返ります。

【理想の認知度は「ボルダリング」】
前村さんが理想とする演劇教室の普及イメージは「ボルダリング」です。かつては特殊なスポーツだったものが、今では誰もが楽しめる身近な選択肢として認知されたように、演劇教室も水泳やピアノと並ぶ「当たり前の学び」にしたいと考えています。
さらに今後は、キャリアを学びたい人、支援が必要な子どもたち、そして活動を支える人が互いに支え合う「三者共栄」の仕組みづくりを目指しています。多様な立場の人が関わり合い、子どもたちを支える温かな環境を、ここ東広島から広げようとしています。

2026年3月8日、円陣活動報告会にて「共感賞」を受賞!
-242-1024x683.jpg)
2026年3月8日に行われた円陣活動報告会にて、前村さんの取り組みは「共感賞」を受賞しました。
当日の会場では、演劇教室の取り組みを通して人と人との関わりや成長の機会をつくっている点が評価され、多くの参加者の共感を集めました。
特に、発表時の表現力や伝わりやすさも評価され、参加者の心を掴んだ点が印象的でした。
前村さん自身の経験から生まれた演劇教室は、これからもより多くの人にその価値を届けるとともに、さまざまな立場の人が関わることで支え合える環境づくりが広がっていくことを期待しています。
前村さん、改めておめでとうございます!

